木酢液って何?

脚光浴びる木酢液効用とルーツ

 近年、木酢液への研究が進み、その効用が各方面で再認識されています。 効用については古くから行われていた炭焼きの歴史の中で、伝承されていたのですが、改めて科学的データにもとづきそれが実証されたのです。
 石炭、石油などの精製によってもたらされた化学・合成物質は環境汚染、人体への影響が深刻な社会問題となっています。そのため、天然素材の有効利用として脚光を浴び、再認識されているのが木酢液なのです。
 木酢液は木を炭化した時に出る煙を冷却したものです。戦時中に松根油をとるために木を炭化させた折、その廃液が水田に流れ込み、その年の稲の収穫は壊滅的打撃をうけました。しかし、翌年はおもわぬ豊作となったため、その原因を調査すると、廃液が作物に効いたことが判りました。その廃液が木酢液のルーツです。

木酢液のできるまで

 炭窯の煙を冷却して採取する方法と木材乾留法と2つあります。一般には炭窯で採取する方法が多いのですが木酢液の収量は少量です。さらに黒炭では炉内温度は600度以上、白炭では1000度以上なければいい炭ができません。しかしながら炭化温度(炉内温度)が425度以上になると、発ガン性物質(3.4-ベンズビレン、1.2.5.6-ジメンズアントラセン、20-メチルコランスレン)などの多芳香族炭化水素が精製されます。つまり炭窯での採取では温度管理が極めて重要になります。一般的には煙の色を見て判断するのが通常で“きわだ”と言われていますが、現実には不可能な話です。仮に試されていたとしても外気温度、湿度等の影響を受けやすく安定した製品を生産することが不可能に近いのです。
 当社は以上の点を考慮して木材乾留法を取り入れ内部センサーを設置し炭化温度を400度以下で工場生産しています。つまり木酢液は何度の温度で炭化して製造しているのか表示されているかが、ポイントとなります。

当社の製造技術で溶解タール、メチルアルコール、 ホルムアルデヒド等を除去

 木酢液に含まれる特徴的な成分に、不飽和脂肪酸や二重結合のある化合物が熱分解してできるアルデヒド類が含まれ、多量だと刺激が強く有毒です。当社は製造技術で精製し、溶解タール、メチルアルコール、ホルムアルデヒド等有害物質を除去して製品化しております。

当社がヤマハンの木にこだわるわけ

 最近は木酢液の効用が脚光を浴びているため、さまざまな木酢液が出回っています。特に産業廃棄物(伐根、建築解体材等)から木酢液を製造しているメーカーが多々あり、極めて危険なのですが、その表示がないまま市場に出回っています。木酢液は、原料がどんな木から抽出されたかが明記されているものを選ぶのが第一のポイントです。  木酢液は研究によって広葉樹でなければ植物に効かないことが判明しています。針葉樹(杉は例外)では逆に害が出ます。特にハンノキ木酢液の各成分について抗酸化活性を調べたところ、ビタミンEやビタミンCよりも活性の強いゲンチジン酸やピロガロールをたくさん含んでいることが分かりました。抗酸化作用は老化防止、ガンを予防することが知られており、これらの成分は木酢液の有用な効果として注目できます。そのため当社では、ハンの木(広葉樹)にこだわって製造しています。

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